theway

2023年10月~ケニアで青年海外協力隊員として活動しています。

初めてデモに参加してみて

大阪で行われた入管法改悪反対デモに参加してきたので、人生で初めてオフラインのデモに参加した感想をここに記しておきます。

 

①行くまでは不安が大きかった

自分なりの意思表示をしようと思い決意して開催場所に向かったはずなのに、たどり着くまでにちょっと心が迷ってしまった。こんな自分が参加する意味があるのだろうか、通行人の邪魔にならないだろうか、など無用な不安が浮かんできたけど、とりあえず行こう、思ってたのと違ったら帰ってもいいやと思い、なんとか行った。

行って、ここにいる人はみんな同じ意識を共有してる同志なんだと思ったら、一人で参加してることにも特に何も感じなくなった。

 

②みんなプラカードを持っている

当たり前だけどみんなプラカードや旗を持っていた。ビニールテープを通して首にかけている方もいた。私は手ぶらで参加してみて何の問題もなかったけど、次回参加することがあれば自分なりのオリジナルプラカード作ってみるのも良いかもしれないと思った。人に訴えたいメッセージが明らかになって自分の思いもブラッシュアップできる気がする。

 

③演説する人の数が多い

これはデモの規模によると思うんですが、今回は国会議員の方(知っている人を見てテンション上がった)、元議員の方、弁護士さんたち、支援団体の方など本当にたくさんの方のスピーチを聞くことができた。特に議員の方は話の聞かせ方が本当に上手だし、通行人の意識をスピーチの内容に向けさせることってできるんだ…と驚いた。

多くの人のスピーチを聞くことで、新しいことも知れたし、自分の中での考えも反芻することができた。これはとても有意義なことだと思った。

 

④スーツを着た会社員もいる

開始すぐはお年を召した方や、私服の人が多い印象だったけど、時間が経つにつれて仕事帰りであろう会社員の方の姿も増えてきた。

もちろん私服でも仕事帰りの人や今から仕事をする人はたくさんいるはずだけど、スーツを着ている人がデモに参加しているイメージがあまりなかったので、自分にとっては衝撃的だった。

数年会社員をした経験から、日本で働くことは、政治や社会について考えることから遠ざかる(拘束時間が長い。会社と家の往復で精一杯になりがちという意味で)のもやむを得ないことだという意識があったけど、そんな生活の中でも時間を使ってデモに参加している人がたくさんいる事実に勇気をもらえた。

 

⑤コールはちょっと恥ずかしい

一人で行ったので、ビートに合わせてコールするのが恥ずかしかった。合計3回コールの時間があって、3回目は声に出して言えたけど、慣れるまでは少し抵抗があるかも。参加者の一体感をつくる、気持ちを1つにするという意味では効果的だなと思った反面、通行人にとっては強い言葉で叫ぶ姿はなんとなく怖い団体というイメージで受け取られてそう。興味持つ、気になるというより避けられてしまいそうだなと思った。

 

⑥オフラインでやることにも意義がある

Twitterハッシュタグをつぶやくツイデモには参加したことがあったけど、気軽に参加できる反面、自分事として考えを深めたり、必死さが足りていなかったような気がする。(自分の場合です)

今回実際に足を運んでみて、同じ意識を持ってる市民、支援者、弁護士、議員など様々な立場の人がそこに「いる」ことを肌で実感できたことが自分にとっての収穫だった。

 

 

今日入管法改正案が参議院法務委員会で採決されてしまった。

嘘をついても、法改正に必要な事実がなくても法改正できてしまうことが明らかになった。

こんな風に冷静に自分の感想を書いておけることが、この法案の成立に切実さを伴わない特権とも言えるけど、それでもまだ法案を成立させない、廃案にするために自分に何ができるか、立ち止まらず考え続けたいと思います。